ツールドおきなわに出場してきました

ちょうど今から一か月前に開催された、全国から猛者が多く出場する「ツールドおきなわ」に選手として行ってきました。前年は豪雨で道路が冠水、大会中止という散々な出来事がありましたが、なんと!今年は一転して快晴という素晴らしい天候に恵まれ今年は落車のリスクは減ったものの、まさかの気温が30℃!!「もう勘弁してくれ、、、」と内心思っていたものの遠くから高いお金を払って来たので弱音は言ってられない。

スタート地点に並ぶと、まだ陽が上りきらない早朝の空気の中に、独特の緊張感と高揚感が漂っていた。周りには旅支度のままのようなライダーもいれば、レース仕様のバイクでビシッと決めている人もいる。年齢も体格もバラバラなのに、全員が「今日を目指してきた」という雰囲気をまとっているのが面白かった。

■ 海沿いの道は“ご褒美”と“罠”が同居していた

スタート直後は海沿いの気持ちいい区間が続く。朝日が海面を照らし、潮風がほんのり甘い。思わずオーバーペースになりそうなほど快適だ。だが、これが“罠”だということは、経験者ならよく分かっているはず。まだ身体が温まらないうちに飛ばしすぎると、後半の山岳区間で確実に脚が売り切れる。

それでも景色の力は強い。「これぞ沖縄」といった青さが広がる道を走ると、どうしてもペダルに力が入ってしまう。

■ ツール・ド・おきなわの本性は、中盤から牙をむく

100kmの部といえど、甘く見ると痛い目を見る。
海から離れ、森の中に入ったあたりから、じわじわと脚を削る登りが姿を現し始める。

長いわけではない。
キツすぎるわけでもない。
ただ、逃がしてくれない。

まるで「本当に走りに来たんだよね?」と試されているような、絶妙な斜度の坂が続いていく。気づけば集団が細い列になり、前のライダーの呼吸音がやけに大きく感じられた。

この大会特有の“静かな緊張感”は、この辺りで一気に濃くなる。
補給のタイミングを逃すと一気に失速しそうな気がして、ジェルを口に入れながら呼吸を整える。

■ 応援の声が“背中を押す力”になる

集落の中を抜けると、地元の方々が「がんばれ〜!」と声をかけてくれる。
大きな声ではない。手作りの応援ボードがあるわけでもない。
でも、そのさりげないひと言が妙に響く。

気温はそれほど高くないのに、身体の中は完全に真夏のように熱を帯びている。そんなときの応援は、ほんの一瞬で脚に力を戻してくれる。

■ 最後の下りで感じる“解放”と“名残惜しさ”

後半の峠を越えると、そこからは一気に下りが続く。
スピードに乗ったまま海が見えてくる瞬間は、何度走っても鳥肌が立つ。
あれほど必死に回していた脚が、急に自由になる。
それと同時に、「ああ、終わってしまうんだな」という名残惜しさがふっと湧き上がってくる。

ゴールラインが近づくと、自然と背筋が伸びる。
最後はほんの少しだけスプリントのように踏んで、フィニッシュゲートをくぐった。

■ ゴール後のコーラが、なぜこんなにうまいのか

ゴール地点で手渡された冷たい飲み物が、なぜあんなに美味しいのか。
疲労と達成感が同時に押し寄せ、しばらくは何も考えられなかった。
ただ、海風と汗の匂いを感じながら、自転車仲間たちと笑い合っていた。

「やっぱり沖縄は特別だね」
このひと言に、みんながうなずいていた。

■ ツール・ド・おきなわ100kmは“挑むほど好きになるレース”

100kmという距離は、決して短くはない。
けれど、達成感の大きさも100kmとは思えないほどだ。

海、風、山、そして人。
ロードバイクが好きで良かった、と心から思える1日だった。

もしあなたが「いつか走ってみたい」と思っているなら、ぜひ一度チャレンジしてみてほしい。

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